「犬にも腸活が必要?」
「腸活ドッグフートって良いの?」
「腸内フローラは犬にもあるの?」
結論からお伝えすると、もちろん犬にも腸がありますから腸活はして下さい。私たち人間の医療情報でも腸内環境が悪いと早死にする、認知症になる、と聞きますよね。
答えはその通り。人間用はしっかりとしたエビデンスも出ています。しかし、敏感になりすぎてもいけないということも多く書かれています。
では、腸内環境=腸内細菌叢についてなるべくわかりやすいようにかみ砕いて説明します。腸活に関してはHEUREUXさんでも研究を繰り返しているので、公開できる資料は今後どんどん出していく予定だそうです。
腸内に棲む細菌は、菌の種類ごとに仲良しグループとなり、腸の壁の一面に隙間なくみっちりと仲良しこよしで手を取り合ってくっついて張り付いています。この腸内細菌叢たちは、犬にとって必要なモノを作り出し、脳や体の免疫機能などを正常保ちながら健康をキープしてくれる一方で、病原となりうる悪いモノも作ります。ここまでの研究では、まだどの種類の腸内細菌叢が良いとか悪いとかについては解明はされていませんが、一般的には色々な細菌叢を持っているほど健康と言われています。例えば、ガンはみんなが持つものなのですが、腸内細菌叢がたくさん住み着いているとガンをやっつけて吹き飛ばし、病気にならないように守ってくれます。逆に、腸が汚れていたり、たくさんの良い菌がいない犬は、胃腸を悪くしたり、下痢や食欲不振になったりします。特に、消化管疾患をもつ犬猫の多くは、腸内細菌異常を併発しているようです。ただの下痢でしょう、ごはんを気まぐれで食べなかったり食べたりする子はただのわがままでしょう、となかなかほっといてしまうケースが少なくありません。気づいたときには、慢性下痢、免疫力が落ちていたり、他の疾患を併発なんて事もあります。ただの下痢と思わずになるべく早く、病院で検査を受ける事をおすすめします。
腸内細菌叢は、ストレスでも悪くなる場合も多く、これを改善させるために最も効果的な法は、食事の改善やプレバイオティクスなどの投与が良いとされています。ペット栄養学会誌によると、犬の腸炎の治療として、食療法(オリゴ糖・プレバイオティクス・イヌリンなどの食物繊維)は非常に有効でかつ簡単身近な治療法としてよく用いられています。これらの成分は、良い菌を増進させると多くの報告がされています。(シンポジウム:動物における「マイクロバイオーム」研究の現状と応用「麻布大学小動物内科学研究所 五十嵐寛高氏による犬や猫における腸内細菌叢と消化器疾患」)と、今日はここまで「犬も腸活が必要?」という質問からお答えしました。腸については奥が深いので、また御伝えします。
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